松本ピアノ日記⑨
Posted 2010年11月29日
on:『智恵子抄・冬』
~シューマンのピアノ曲と朗読で綴る愛の世界~
ピアノ演奏/構成 齋藤 卓子
朗読 / 荒井 真澄
・・・・
高村光太郎作『智恵子抄』
明治から昭和にかけて製造された松本ピアノ、
このピアノが作られた時代と 光太郎・智恵子が生きた時代が重なるという点でも
今回のコンサートは何かの重なりを強く感じました。
古楽器が大好きで専門に勉強された ピアニスト・齋藤卓子さんの
松本ピアノへの愛情をたっぷり感じるお話からも
修復の過程である今の段階の音色を
『味があるピアノ』として引き出し このピアノの持ち味を生かし演奏してくれました。
当日のパンフレットに記された一部より・・・
公演に先駆けての思いを書かれた、お二人からのメッセージをご紹介いたします。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コンサート智恵子抄は、音楽と文学を融合させた新しい試みとして去年の秋に初演され
多くの方々にお楽しみ頂くとともに強い印象を持って頂く幸いに恵まれました。
こちらで第二段を開くことになった背景には『松本ピアノ』との出会いが大きく関わっております。
・・・詩と音を重ねることで、当時の風情や感情に想いを馳せつつ、大いに刺激を受けながら、
楽しくコンサートにむけて準備を進めてまいりました。
一緒に奏でるシューマンの音楽も、その幻想性が『智恵子抄』の世界を より色彩的、且つ劇的に広げる動力源になることと思います。・・・・・・・・・・・
荒井真澄さんの声とピアノの音、
シューマンと高村光太郎、
松本ピアノと齋藤卓子さんの演奏、
お越し下さったお客様お一人お一人と アクテデュースの空間・・・
必然的に思えたあらゆる条件が ぴったりと揃い
このひとときが成り立ったように思えた そんなコンサートでした。
それぞれの思いで 過ごされたことと思いますが
最後に書いて頂いた 皆様からのありがたく嬉しいお言葉は
今後の励みとなり、
出演者、準備に関わったスタッフ一同、感謝の気持ちでいっぱいです。
・・・ご来場 ありがとうございました。
コメントを残す