松本ピアノ日記⑪
Posted 2011年1月21日
on:Sweet・tone 甘くて深い音を奏でる 松本ピアノ。
去年の夏の終わるころ、アクテデュースにこのピアノを運んでから半年になりました。
湿度の急激な変化から 音のくるいもかなりひどい という状況で
調律を何度繰り返しても 音がゆるんで 同道巡り・・・
手をかけたから 完成するということではなく、
ピアノの様子や調子を伺いながら 治療し リハビリし・・・という
まさしく 生きている人間と同じです。
弦をはりかえずに なるべく部品はそのままのものを と進めてきましたが
手を施しては様子をみて これ以上繰り返しても同じこと という診察ののちには
次の手段・・・今できる最善の手をつくす という進み方です。
海沿いの湿気の多い場所から 冬の乾燥が増すこの部屋にお引っ越しして
ドクターの手によって音がでるまでに復元し
新しい環境に馴染むようにと がんばっているこのピアノです。
正反対の環境で 落ち着くまでには1シーズン、一通り春夏秋冬を経験してもらうしかない・・・ということです。
心臓ともいえる個所を取り外し お正月を調律師さんのお家で治療をうけながら入院。。。
そして先日 退院してまいりました!
今日も小田島ドクターに 「この薬をつけてみて、もし効果があらわれなかったら、もう難しい状況・・・」 という告知をうけ・・・『どうか薬がききますように。』と もう祈るしかない。。。
この琥珀色の液体を 一滴一滴。。。点滴のように
小田島ドクター 部品一つ一つに落としていきます。
“松本くん” “SWEET松本”・・・ ピアニスト達から そんな風に親しくよばれ
なんともいえない存在感と音色で この半年間で愛情たっぷり大切にされてきました。
すぐには何とも言えませんが ・・・
思ったより早く 薬がきいてきて・・・
『いけるかもしれない!』というドクター感触!
どうかこのまま 持続しますように!
この冬をのりきって 落ち着きますように!
『早く 梅雨の時期になればいい~』 と 二人で話してました。
じめじめした 梅雨を こんな風に 早くきてって待つなんて はじめてです。
調律を終えて・・・午後からは、
ピアニスト/齋藤卓子さんの サロンコンサートが開かれました。
『いざなう月の琴』
クラッシック音楽をわかりやすく 作曲家のお話やピアノのお話、曲の味わい方のヒントなどを教えていただきつつ、 音楽の楽しみ方をご案内。。。
今回は きっと皆様どこかで聴いたことがあるはず・・という お馴染みバッハやベートーベンの名曲を演奏、満月の日にちなんで 『月光』 を 弾いて下さいました。
お茶をいただきながら ゆったりと クラッシック音楽に親しんでみませんか?
次回は 2月4日(金) 19:00~20:00 夜時間の開催です。(ご予約制)
月の満ち欠けや星座、 音楽と私たちの精神 そんな繋がりも興味深いところ。
ぜひ 新しい観点から 音楽にふれてみてください。
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